上達するために必要な4つの段階とは?-後編-

おはようございます!

 

演技に才能はいらない!
あなたの「演技の壁」をぶち壊す
アクティングディレクターのタツミです。

 

さて、今日は前回の続きのコラムを。

まずはおさらいから。

 

前回の記事をまだ読んでいない方は

こちらをどうぞ!

⇒【上達するために必要な4つの段階 前編】

【上達のための4つの段階とは?】

演技に限らず、何かを習ったり、
あるスキルを習得するためには
4つの段階を経ています。

 

便宜上、0段階目をつけています。

 

0.やろうと思ってない
1.わからないからできない
2.わかったけどできない
3.意識的にはなんとかできる
4.特に意識せずできる

 

という4つの段階です。

 

基本的にどんな人もこの段階を通って、
うまくなっていきます。

 

この段階を通らずにできてしまう人を
通常「センスがある」と表現します。

 

今回は2段階目からのお話をしていきますね。

 

【2.わかったけどできない】

このポイントは多くの人が陥る
「罠」のポイントでもあります。

 

人間は「知識を得ると満足する」のです。

 

僕が最近一番感じるのがコレです。
質問をしてきて、「答え」を得て、
「知ることで満足する」という人。

 

これがかなりの割合を占めるのです。

 

だから正確には2番目の段階には
「知っただけで満足してやらない」
という前段階が存在します。

 

「それについて知っている」という状態は
勉強する上で最も問題になります。

 

知っているから学ばないし、
知っている状態に甘えてやらないのです。

 

だから「わかっていてもできない」のです。
それが2番目の段階に仕掛けられた罠です。

 

ただ、わかったことに取り組んでも、
なかなか「できない」ことに
変わりはありません。

 

言われてすぐできるなら
その人は「センスのいい」「才能のある」人、
なのです。

 

そんな人はほとんどいません。

 

だからきちんと努力するのです。

 

理解したこと、わかったこと、知ったことを
実践してきちんと身につける。

 

身につけたものの精度を上げるために
繰り返し繰り返し行う。

 

これが、上達のために欠かせないものです。

 

世界のイチローだって、
毎日トレーニングしています。

 

努力することは、
なくてはならないプロセスなのです。

 

これは「ガムシャラにやる」のとは
訳が違います。

 

知識を得て、それを実践するのです。

 

ガムシャラにやれば
身につくというものではありません。

 

【3.意識的になんとかできる】

そうやって正しく努力していくと
「意識的に行える」という状態になります。

 

ただ、そうするとそればかり
注意力を持っていかれてしまいます。

 

注意をエネルギーと例えるとわかりやすいです。

 

100の注意エネルギーがあったとして、
80〜100のエネルギーを使うと
ようやくできる

 

そういう状態がこの段階です。

 

これでは他のことはできません。

 

キャパシティのほとんどを
持っていかれているからです。

 

これを声優に置き換えると

・台本を読むのにいっぱいいっぱい
これでは、演技どころではありませんね。

・セリフを言うことでいっぱいいっぱい
これも演技とは言えませんね。

・感情を表現するのでいっぱいいっぱい
それなりに見えますが演技とは言えません。

・口パクに合わせるのでいっぱいいっぱい
演技どころじゃないですね

・マイクワークでいっぱいいっぱい
自分どころか他人の演技の邪魔になります

 

演技をしているとたくさんのことを
同時に処理する力を求められます。

 

だから一つ一つのことを
きちんとできるようにすることは
上達するためには必須なのです。

 

【4.意識しなくてもできる】

3の段階で「正しく努力」することができれば、
次第に意識しなくても
できるようになってきます。

 

80〜100%使っていた3の段階と違い、
ほとんど注意を割くことなく、
できる状態になります。

 

初めて自転車に乗ったとき、
ハンドルとペダルとバランスと…
なかなか上手く乗れなかったのではないですか?

 

初めてきちんとした箸の使い方を習ったとき、
うまく使えなかったのではないでしょうか?

 

今ではどうでしょうか?

 

全く自転車に乗ることも、
箸を使うことも意識せずに
できるようになってますよね?

 

これはどんなものでもそうなのです。

 

上達していくときには、
0〜4の段階をみんなが通っていきます。

 

かかる時間に差はあります。
できる度合いにも差はでます。

 

ですが、この段階を踏んでいかなければ
何も上達することはないのです。

 

きちんと上達するためには、
きちんと一段ずつ上がっていく必要があります。

 

一つ一つ、上がっていくのです。
飛びこすことはできません。

 

英語の知識を得たとしても、
すぐペラペラと話せるわけではありません。

 

何事も同じです。

 

4つの段階を一つ一つクリアして上がることで
上達するようになっているのです。