演技初心者必見!読解力の足りないあなたに必要なシンプルトレーニング法

 
タツミ
おはようございます!演技に才能はいらない!
知識と技術で教える演技講師タツミです。
 
声優志望

はじめまして僕は俳優を目指しているのですが、
台本の読解力が足らず講師の方によく叱られます。

読解力とはどの様にしたら身につくのでしょうか。
宜しければ教えて頂けたら幸いです。

今回のブログは、メルマガ読者さまからいただいた質問にお答えする、「タツミの一問一答」をお届けいたします!

 

声優や俳優を目指して日の浅い方は同じような指摘を受けることがあるのではないでしょうか? 今回のブログを読んでいただくことで、演技を初めてまもない初心者の方の悩みを解決できる記事になっています。

 

なぜなら、これからお伝えする読解力に関する内容は、演技レッスンで提供しているものであり、実践している生徒が事務所の講師に「前より台本が理解できているね」「台本理解は問題ないね」と言われるようになっているからです。

 

記事前半では『読解力がないと指摘される2つの原因』についてお話しし、記事後半では『読解力を高めるための方法』を紹介します。

 

この記事を読み終えることで、『読解力を高める方法』を理解できるだけではなく、紹介する方法を実践することで実際に読解力が身についた状態になります。

読解力とは

 

そもそも読解力とは何でしょうか?

 

”読解とは、文章に触れ、そこに内包された情報を、読者と書き手とが共有する文章表現の規則や約束事であるコードと読者に既有の知識や情報および経験を手がかりとして解読し、それを理解し、解釈するまでの、読者の一連の行為を指す概念である。”

Wikipediaよりー

 

難しく書かれているので少し言い換えると……

読解力というのは「文章を読み、そこに書かれている情報を、文法や文章表現のルールに従って、読者が持っている知識や経験や情報を用いて読み解き、理解し、それをもとに熟考して解釈する力のこと」です。

 

つまり

 

  • 内容を理解するために文法や文章表現のルールに従うこと
  • 文章を読んで、書かれている情報を理解すること
  • あなたの知識や経験、情報を使って読み解くこと
  • 読み取った内容をもとに考えることができ、解釈できること

 

この4点の総合力を読解力と読んでいるのです。

読解力がないと言われる2つのタイプ

 

読解力がないと言われてしまうタイプには実は2種類の人がいます。

あなたがどちらのタイプなのかを知っておくことは大切です。

字面を追って内容を理解していない

 

実はこのタイプはとても多いのです。

文章を読んではいるのですが、「目を通している」または「文字を目で追っている」だけで、文章が何が言いたいのか、どんな内容なのかを考えたり、どうしてそう書かれているのかを考えたりせずに、読んでいるのです。

 

つまり、「ありがとう」と書いてある場合に、「ありがとうと書いてある」という理解はするのですが……

  • なぜありがとうと言ったのか
  • どういうつもりでありがとうと言ったのか
  • 何のことに対してありがとうと言ったのか

といったことを考えながら読んでいないため、文脈を理解できていないのです。

 

このタイプはセリフを読んでいても「ただの音読」になってしまい、セリフの意図や、人物の感情、前後の流れなどが声に乗りません。

 

つまり「棒読みで薄っぺらなセリフ」になってしまう人はこのタイプが多いです。

内容を理解していてもアウトプットできない

 

もう一つのタイプは、理解できていてもアウトプットができないタイプです。

 

「ここはどう解釈しているの?」と聞かれても、「えっと……」と口ごもってしまったり、なかなか考えをまとめて話せないタイプがこのタイプです。

 

何となく感覚で「こんな感じかな?」と捉えることはできるけれど、しっかりと言葉で説明するのは難しいそんなあなたはこちらのタイプに入ります。

 

それぞれ違ったタイプとなりますので、解決方法は違います。

どんな方法でそれぞれ解決していくかを見ていきましょう。

字面を追ってしまう人が読解力を身につけるには

なぜ?と理由を考える

 

まずは、「なぜそんなことを言っているのか?」「なぜそんなことをしているのか?」「なぜこれが書かれているのか?」というように、「その理由を考える」ことから始めてみましょう。

 

読解力は読めればいいだけでなく、それを元に考える力も必要なので、まずは考えることが大切です。

 

何が正しいか、何が間違っているかというようなテストのような正解を求める思考ではなく、「なんでなんだろうな?」と気軽な気持ちで思いつくものを挙げていきましょう。

 

それだけでいろいろなことに気づくはずです。

自分の知識や経験と照らし合わせる

 

次に必要なのは、比較や類推という類の思考です。

これは自分の経験や知識、情報といったものと比較することで、考えをステップアップすることができます。

 

「自分のあの経験と似ているな」「そういえばこんなことあったな」「歴史のあの事件と似てるかも」「こういう場合にはこういうケースが多いよね」という経験や知識から、書かれているものがどんなものなのかを読み解いていきます。

 

何のためかという目的を考える

 

1つ目の理由を考えることと近いですが、「何のためなのか?という目的を考える」ことも重要です。

例えば、告白をするのであれば、「好きだから」が理由で「相手と付き合いたい」が目的です。

その行動を行った結果としてどうなっていたいのか、結果どうしたいのかが、ここで見つけたい目的です。

 

「何のために言っているのか?」「何のためにやっているのか?」「何のために書かれているのか?」これをしっかりと考えましょう。

 

 

このように字面を追ってしまう人は、まず「文章を読んで考える」というところから始める必要があります。

思った以上に考えずに読んでいることに気づくと思います。

 

読解力を高める基礎として、是非ここで挙げた3つを実行してみてください。

 

内容理解してもアウトプットできない人

考えて読むことはできるのだけど、それを言葉にまとめて伝えることが苦手という人もいます。

これはこれで「読解力がない」と言われてしまう一つのパターンです。

 

文章を読み解いて、考え、解釈して伝えることができる力の総称を読解力と呼ぶからです。

このパターンの人が問題になるのは語彙力です。

 

語彙力を高めることで、この問題を解決することができます。

語彙力を高める

語彙力とは

 

語彙力とは「言葉や単語をどれだけ知っているか、またその言葉や単語をどれだけ使いこなせるか」という能力を指します。

 

この語彙力には2種類あります。

  • 理解語彙
  • 使用語彙

 

それぞれの語彙について解説していきます。

理解語彙

 

理解語彙とは「文章で読んだときに何となく意味がわかる程度の言葉の範囲」のことを指します。

つまり、インプットをするために使うことのできる言葉の範囲ということです。

 

この言葉の数を増やしていくことが、まずは語彙力を高めるということに繋がります。

まずはインプットできなければ「読解力」は身につかないということです。

この理解語彙を増やした先に、使用語彙というものが生まれます。

使用語彙

 

使用語彙とは「日常生活の会話や文章として使いこなすことのできる言葉の範囲」のことを指します。

つまり、アウトプットするために使うことのできる言葉の範囲ということです。

 

この使用語彙は認知語彙を超えることはありません。

理解語彙を増やしていき、その中から使用語彙へと変えていく必要があるのです。

 

使用語彙が増えるほど豊かな表現を使うことができますし、説明や解説、コミュニケーションにおいて、自分の考えや意志、感情などを的確に伝えることができます。

 

また使用語彙が増えるほど、感受性も豊かになりますし、それによって様々な感情や感覚を使い分けていくことができます。

語彙が多いほど、表現豊かにもなりますので、鍛えておいて損はありません。

理解語彙力の高め方

 

まずは、理解語彙力を高める方法をご紹介します。

理解語彙力はシンプルに「たくさんの語に触れること」で高めていくことができます。

たくさんインプットをする

インプットと言ってもさまざまあります。

読書で言えば小説はもちろん、ビジネス書や専門書、新聞やブログやネットニュースでも良いでしょう。

YouTubeを見ることもいいですし、テレビやラジオ、年配者の話を聞くのも良いでしょう。

ドラマや映画、アニメや漫画、ゲームでも構いません。

 

さまざまな形でインプットできますので、より多くの言葉に触れるようにしましょう。

 

わからない言葉を調べる

たくさんの言葉に触れたら、「意味のわからない言葉」がたくさん出てきます。

それらの言葉を辞書で調べる習慣をつけましょう。

 

辞書にもさまざまな種類がありますが、中高生向けの辞書は定義もわかりやすく記されていてオススメです。

逆に広辞苑などは収録後は多いですが、定義の書かれ方が堅苦しく複雑で、定義を理解するために延々と辞書を引くことになります。

 

シンプルだけど過不足なく定義を記している辞書を用意しましょう。

 

使用語彙力の高め方

 

次にアウトプットのための使用語彙力の高め方をご紹介します。

インプットしたさまざまな理解語彙を実際に使うことで高めていくことができます。

言葉の言い換えをする

普段口癖のように使っている言葉があると思います。

例えば「最悪」「最高」「やばい」「すごい」「ありえない」などなど。

 

語彙が少ないほど、表現も単純になってしまい、的確に相手に伝えることはできなくなっていきます。

使用できる語彙が少なければ少ないほど、思考回路も単純になりやすく、複雑なことを考えることができなくなります。

 

口癖のように使っている単純な言葉があるのであれば、言い換えで喋るように意識しましょう。

ノートに考えをまとめる

考えていることがうまくまとめられないのであれば、普段から日記を書く習慣をつけて、ノートに考えをまとめていきましょう。

言葉は使った分だけ、使用語彙としての精度が上がっていきます。

 

感覚的なこと、考えや思想など、言葉にすることが困難なことはたくさんあります。

「言葉にできない」「なんて言えばいいかわからない」そういう人は、使用語彙を増やすために普段から考えをまとめて書いておいたり、考えを人に伝える時間を増やしていきましょう。

 

曖昧な考えをまとめていくことで、思考もクリアになりますし、語彙も増えていきます。

例文を作る

理解語彙力を高める中で「辞書で調べる」というものがありました。

理解語彙を増やしたら次は使用語彙を増やすのが通常の流れなので、調べた言葉の意味を使って、例文を作っていくのです。

 

実際に意味を調べて理解して、そのまま例文を何個も作っていくことで、同時に使用語彙力を高めることができます。

そうやって例文を作ることで、実際に使用語彙にならなくても、理解語彙としては十分な理解度になるのです。

 

まとめ

読解力とは

  • 文章を読んで、書かれている情報を理解すること
  • 内容を理解するために文法や文章表現のルールに従うこと
  • あなたの知識や経験、情報を使って読み解くこと
  • 読み取った内容をもとに考えることができ、解釈できること

上記4点を指している。

 

読解力がないと言われるのは2つのタイプ

  • 字面しか追っていない
  • 理解した内容をアウトプットできない

 

それぞれの解決方法はこちら

・字面しか追っていない
→理由を考える
→知識と経験を照らし合わせる
→目的を考える

・理解した内容をアウトプットできない
→語彙力を増やす
→たくさんインプットをする
→たくさんアウトプットをする

 

「読解力が足りない」と言われたことがある方、また自分には読解力が足りないなと感じている方は、是非今回ご紹介した簡単トレーニングを実践してください。

 

読解力が上がれば、あなた自身の総合的な演技力もドンドン向上していきますよ!