知識と技術で教える演技講師タツミです!
・演技レッスンを受けるときに注意することは?
・有名な声優さんから演技を学びたいよね?
そう考えている方に向けて記事を書きました。
この記事を読み終えると、どんな意識で演技レッスンを受けるべきか、何を基準に演技レッスンを選ぶべきかがわかります。
それによって、「こんなハズじゃなかった…」「全然イメージしてたレッスンと違う…」なんてこともなくなります。
声優になるために演技レッスンを受けること
声優になりたいと思ったら、まず演技のレッスンを受けようと考えることでしょう。
その際に、養成所に通うか、専門学校に通うかを悩むわけです。
養成所と専門学校の違いに関しては下記の記事を読んでみてください。
[char no="1" char="タツミ"]おはようございます!演技に才能はいらない! 知識と技術で教える演技講師タツミです。[/char] [char no="2" char="困った人"]・養成所と専門学校の違いって? ・養成[…]
養成所や専門学校のレッスンもそうですが、他にも劇団の演技レッスンや、俳優や演出家が開催しているようなワークショップ、うちのような私塾タイプの演技レッスンもあります。
どんな演技レッスンにも通う際に注意しておくべきことがあります。
演技レッスンを受けてもプロになれるわけではない
まず初めに、演技レッスンを受けたからと言って、必ずしもプロの声優や俳優になれるというわけではないということです。
プロとして現場に出て行くためには、様々な要素が絡み合ってきます。
- 基礎力
- 演技力
- 身体能力
- 地頭の良さ
- 応用力
- 瞬発力
などなど、挙げていくとキリがありません。
演技レッスンを受けることで、それぞれの能力は上がっていきますが、プロのレベルで通用するかどうかは、あなた次第です。
あなたの努力があって、初めて能力も上がっていきます。
演技レッスンを受けるだけで上達するわけではない
また、演技レッスンを受けるだけで、演技がうまくなるわけではありません。
演技レッスンを受けたあと、あなたが何をするかが最も大切なことなのです。
例えば、演技レッスンが週1回3時間だとしましょう。
演技レッスン以外の時間は、演技のことを何もしないのだとしたら、あなたは1週間で168時間あるうちの、たった3時間しか演技に取り組んでいないことになります。
大切なのは、残りの165時間という限られた時間をいかに演技のために使うかということです。
演技のレッスンで出された課題をクリアするために、継続してトレーニングしていかなければなりません。
レッスンで教えてもらったとしても、あなたがそれを使いこなすことができるかどうかは別の話なのです。
筋トレの知識を得たからといって、知ったその場で筋肉ムキムキになるでしょうか?
正しいスクワットのやり方と鍛えるべき筋肉を知ったことと、脚がムキムキになることは別の話ですよね?
ですが、演技レッスンに関して言うと「演技レッスンを受けているだけでOK」と思っている人の方が多いのです。
演技レッスンで理解したことを、きちんと自分の力にするために日々トレーニングしていかなければならないのです。
それが演技が上達するための一番の近道です。
演技レッスンを選ぶための3つの条件
演技レッスンに通いたいという気持ちで突っ走ってしまうことなく、あなたに合ったきちんとしたレッスンを選ぶために必要なことは3つあります。
- クラス編成について
- 講師との相性
- クラスの雰囲気
この3つのポイントを満たしているなら、その演技レッスンに通うかどうか、検討することができます。
この条件から外れている場合、演技レッスンの質が低くなる可能性があります。
クラスの人数は何名までか
まず、確認すべきは「クラスの最大人数」です。
1クラス何名の生徒がいるのかというのは、非常に重要なポイントです。
レッスンの時間は限られています。
週1回2時間のレッスンで20人の生徒がいるとしたらどうでしょうか?
全員がきちんとレッスンを受けられると思いますか?
演技のレッスンは「学校の座学勉強」とはわけが違います。
一人一人をしっかりと見て、指導することが大切なのです。
一人の講師が指導できる最大の人数は多くても15人がいいところでしょう。
一人一人を真剣に指導しようと思うなら10人以下です。
それによって、レッスンの質の高さを見極めることができます。
講師の教え方は自分と合っているか
次に見るべきポイントは「講師との相性」です。
- 演技講師がどんな教え方をしているか
- その教え方で自分は理解できるか
ということを確認する必要があります。
講師によって教えるスタイルがあり、基本としている演技論があります。
教えているスタイルがあなたと合わない場合、あなた自身がレッスンを受けても苦労することになります。
例えば、あなたが感覚派だとして、言葉で説明されても理解しづらいのだとしたら、「理論派」の講師は合わないかもしれません。
逆に、あなたが理論派だとしたら、長嶋茂雄さんのような感覚的な指導は合わないかもしれません。
実際にレッスンの見学や体験をしてみて
- その講師がどんな教え方をするのか
- どんな言葉を選んでいるのか
- その講師が作るクラスの雰囲気はどうか
- 講師の基本としている演技の考え方はどうか
という視点で、必ず講師の教え方をチェックしましょう。
クラスの意識レベルは高いか
講師の作り出す雰囲気とは別に、クラスを受講している生徒の意識レベルを知ることは重要です。
- 意識レベルが高く切磋琢磨できるクラスなのか
- みんなが自分勝手でまとまりのないクラスなのか
- 互いに足を引っ張り合うクラスなのか
それによって、その演技レッスンを受けるべきかどうかの判断になります。
意識レベルの低いレッスンに参加してしまうと、あなた自身が努力しなくなったり、あなたの頑張りを他から邪魔されたりするのです。
そういうクラスにいても、あなた自身が成長することもできないのです。
理想は意識レベルの高い、切磋琢磨できるクラスです。
レッスンの見学に行ったら、講師のことだけでなく、受講している生徒の様子も確認しましょう。
- 生徒が居眠りしている
- 生徒の私語が多い
- 生徒がレッスン中携帯を触っている
- 他の生徒がヤジを飛ばしている
このようなクラスだった場合、そのレッスンに通うことを一度考え直した方が良いです。
レッスンで演技講師に求める2つのポイント
レッスンを受ける演技講師がどんな教え方をしているかということは、あなたの成長を左右します。
講師の教え方、指導の仕方によって、あなたの成長の速度も変わります。
どういう指導をする講師を選ぶべきなのでしょうか?
相手に合わせた指導ができるか
まずは、一人一人の問題を見つけ、的確に指導ができるかどうかです。
演技を学ぶ上で、何が問題になるかは個人で違います。
- 滑舌に問題がある人
- アクセントが直らない人
- 声が出ない人
- 台本が読めない人
- セリフ癖が強い人
などなど、いろいろな人がいますが、全員を同じように教えられるわけではありません。
例えば「声が出ない人」の場合、そもそも「発声のための身体」ができていないのかもしれないし、腹式呼吸が苦手なのかもしれないし、腹式で発声ができないのかもしれないし、共鳴が苦手なのかもしれません。
表向きの問題点が同じだとしても、解決すべき点は一人一人違うのです。
一人一人の問題をきちんと把握して、その人に合った言葉で的確に伝えられるかということは、指導者のレベルを測る一つの指標といえるでしょう。
受けたいレッスンの講師が、どんな言葉で、何を伝えているかを知ることはレッスンを決める上で大切なポイントです。
成長のための課題を提示できるか
次に大切なのは、あなたが成長するための課題を的確に提示できるかどうかです。
成長は一足飛びでは行きません。
階段を登っていくように一歩一歩進んでいくことが大切なのです。
つまり、あなたが成長するための次のステップを提示できるかどうかは、講師の必要スキルなのです。
これも、あなた個人をしっかりと見れる状況でなければいけないので、他の要素と合わせて見ていく必要がありますね。
まとめ
以上を踏まえてまとめると以下の項目が当てはまる場合、そのレッスンの受講は考え直した方が良いということになります。
- 大人数でレッスンの時間も短い
- クラスの意識レベルが低い
- 講師の教え方が合わない
- 曖昧な指導しかできない
- 生徒個人に対して的確な言葉が選べない
- 成長のために段階に合わせた課題が提示できない
これらの項目が該当するようであれば、その養成所や専門学校、またワークショップなどの参加は一度検討し直す必要があります。
養成所や専門学校のレッスン見学や、オープンキャンパスなど、事前にレッスンの様子を知ることができるなら、積極的に参加していきましょう。
今回の記事でお伝えしたことをチェックして、あなたの声優としてのスキルアップが図れる、しっかりとした演技レッスンに通えるようになってくださいね。