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知識と技術で教える演技講師タツミです。
僕は演技講師だけではなく、声優ナレーターとして声の仕事をしたり、舞台俳優としてステージに立ったり、エンタメの会社を経営したりしています。
今回は「感情表現することが演技じゃない」というテーマでお話ししていきたいと思います。
感情表現することと演技すること
演技の勉強を始めると、感情表現のトレーニングをすることになります。喜怒哀楽、それぞれの感情で指定のセリフを言ったり、ただその感情のまま喚いたり笑ったりするやつ。
それで「もっと!出せ!」って言われるわけです。
すごく変なことを言いますが、多くの人が「感情表現をすることが演技をすること」って思っているんです。もしくは「演技するなら感情表現が大切」って。
言葉にすると、間違ってはいないんだけど、「演技は感情表現すること」ではないということを、昨日の「嘘をつかない」っていうことから、さらに発展させてお話しします。
僕は演技の根幹が「日常の延長にある」とレッスンでは常々話してます。それは「人の生活」や「生き様」を描いている物語を演じることになるからです。ここの路線を外すと昨日お話しした「嘘」になってきてしまうわけです。
感情そのものについて考える
それで、感情について考えてもらいたいんですけど、普段あなた自身は「感情表現」して生きてるかどうかをよくよく考えて欲しいんです。
例えば、悲しいことをバラしたくないのに、泣きたくないのに、堪えられなくて涙を流すとか。ずっと我慢してきて堪えてきたことが我慢しきれなくて爆発してしまうとか。
感情って、確かに最後は見える形になってるかもしれないけれど、それ表現してますか?違いますよね。
どちらかというと、溢れ出てしまっているんじゃないかと思うんです。我慢して我慢して、見せないようにして、それでも溢れてしまったものが、涙だったり、怒鳴り声だったり、にやけた口元だったりするんじゃないでしょうか。
でも、多くの人が「感情表現が演技だ」と勘違いしていて、泣こうとしたり、怒ろうとしたり、変に笑ったりしてしまいます。それは「嘘つき」だし、そんな嘘つきなお芝居を見て、人はどう思うでしょうか。
ここを本当に真剣に考えてほしいのです。
感情を「無理に表現すること」を演技の拠り所にすると、結果として遠回りしていくことになります。
ちゃんとその感情を感じられるようにすること。その感情を認めてあげること。
実はここが感情を演技で使うために必要なことなのです。
感情には良いも悪いもない
感情にはプラスもマイナスもありません。そこにあるのはその「感情」であって、良いか悪いかは関係ありません。必要だから感じているのです。それが悪い感情だから、なかったことに、なんてしなくていいのです。
感情が水のように、しっかりと流れるようになれば、流れるままにすることも、堰き止めて堪えることも、溢れ出て止まらないことも、「表現可能」なのです。
出そう出そうとするのは、水が枯渇した水道の蛇口を一生懸命捻っている状態です。
ちゃんと感情を感じて、その源泉がどこかがわかっていたら、蛇口を捻っていくらでも出すことができます。
それが演技で本来求められる感情表現であり、感情を表現しようということとは、全く違うアプローチなのです。
演技に行き詰まっていた方、一度ご自身の演技を振り返ってみてください。殻を破るいいきっかけになると思います。
今回は「感情表現が演技することじゃない」というテーマでお届けしました。
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以上、タツミでした。バイバイ、またね